読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

川 越 気 分

Kawagoe_Kibun

セブンイレブンのおでん

川越駅西口はコンビニエンスストア競合地帯です。東武東上線ホームにファミマ、JR川越構内と階段下にNEWDAYS、西口ロータリーと西口駐輪場近くにローソン、徒歩3分の交差点ではローソンとファミマが向かい合います。そして自宅のある新宿町方面徒歩2分のところにセブンイレブンがあります。昨年ロータリーにあったam/pmは閉店になりました。

西口ロータリーのローソンが派手におでん販促をしているのが目に留まったのですが、それを超越するかのような装飾でセブンイレブンが70円均一のおでん販促をしていました。コンビニエンスのおでん週間販売数は、冬ではなく9月が最大ピークを印します。本日はコンビニエンスストアのおでんをテーマに写真でなく文字中心に記したいと思います

コンビニのおでん販売に力を入れだしたのは、これまたセブンイレブンで、冷夏がきっかけだったと聞いています。住宅街のコンビニは8割以上が固定客で、その客を飽きさせないために新規商品は重要な役割をしています。毎週火曜から新規商品が販売開始になるのが定例で、年間7割の商品が入れ替わるとさえ言われます。夏季に休止していたおでんも味がリニューアルされた新規商品と言えるのです。また同じ30度の暑さでも、朝晩の気温で明確なように、体感気温が確実に下がっているのが9月です

メーカー品のことをNBを呼びますが、NB商品の価格ではかなわないスーパーが長時間営業を始めたことによりコンビニ各社はPB(オリジナル商品)開発に力をいれています。おでんもコンビニ各社のPB商品なのです。

おでんは一度購入するとリピート販売につながりやすいので、季節の変わり目に販売ピークをつくると期間での大きな販売につながります。そこで70円均一の大々的な販促が行われるのです。ちなみに圧倒的な1位商品はだいこんです。

少しやりすぎではないかと感じてしまう派手な販促物は本部営業マンの仕業だと言われています。コンビエンスストアはフランチャイズ方式で運営され、一般的にスーパーバイザーと呼ばれる本部社員が決まった店舗を巡回指導しています。セブンイレブンであれば一人8店舗くらいを担当しているそうです。70円均一おでんセールであれ、何かの販促セールの時には担当店毎の数値が発表され、その数値に対する評価は相当シビアです(営業畑での叱咤激励)。「この時は朝から晩までおでんの事しかアドバイスしない」とはコンビニオーナーをしている知人の言葉です。

店舗にはスーパーバイザーが激励、その上には川越地区のマネージャー、その上には埼玉の統括マネージャーといったように、それぞれに数値がついてまわります。知人の話では販売上位の店舗は表彰されるそうです(親類の会社に販売をする等、裏ワザも多く存在するとのこと)

ではどんな店舗が上位になるのか?
ずばりレジ接客時に「おでんいかがでしょうか」と声がけをする店舗です。ただし、それを効果的にできるのは日頃から接客に力を入れている店舗です。来店客数にも影響されるのは当然としても、日頃から店舗運営に熱心で、接客・品揃え・清掃状況などなどロイヤリティーが高く地域の住人に評価されている店舗が力を発揮するそうです。本部社員に言われて声がけしている店舗スタッフと違って、そんな店舗のスタッフは笑顔があり楽しそうです


2012.9.9追記
この記事をアップした数日後にミスターコンビニエンス鈴木敏文氏がTBSラジオ森本哲郎スタンバイにゲストとして登場しました。鈴木氏は常日頃から小売りは心理学だと言っています。番組の中でも「買い手市場の中でお客が何を欲しがっているのかを常に仮説検証しなければならない」と言っていました

おでん販売についてもいろいろな心理作戦が必要です
おでんを入れる容器は大小2種類あり、大きいほうの容器を使ったほうが販売数が伸びます。通常はおでん具材がカップにどれくらいになったかを確認しながら購入するので小容器だと3〜4個で終わってしまうからです。キャンペーン販売上位を狙う場合、お客さんから要求されないかぎり期間中は大容器のみを使う店舗があるとのこと。

またおでん什器につゆが満杯に補充されているかどうか、その中に白いはんぺんを浮かしているかどうかといったことでも販売が大きく違ってくるそうです



2012.9.17追記
豊洲店

1974年5月15日江東区豊洲にセブンイレブン1号店がオープン、日本のコンビニエンスの歴史はここから始まります。おでんが最初に登場したのは1979年、豊洲店オープン時にはおにぎりもありませんでした

「商店街がある日本でコンビニは成功しない」「おにぎりをパックして販売しても売れるわけがない」「1日3回も弁当類を納品するなど非効率的だ」等々、最初の頃は否定的な評論ばかりだったと聞きます

店側にとっておでんは手間がかかり、廃棄ロスも少なくない商材です。それでも毎年これだけ力を入れるのですから、目にはみえない何かがあるのでしょう